数学をつくった人びと〈1〉

数学をつくった人びと〈1〉
大学の生協で平積みになっていたのが気になっていた文庫本。
私の義父は元数学教師なので、お義父さんにあげてもいいや、という軽い気持ちで購入。

まだ〈1〉と〈2〉の途中までしか読んでないけど、コレはあんまり人には勧められないなぁ。
まず、文章がよみにくい。原書が出版されたのが1937年と古いせいなのか、翻訳が悪いのか。
しかし、これだけ古くても未だに読み継がれているということは、名著なのだろうか??

出版当初は類書が少なかったのかもしれないけど、今はこの手の「数学史」や「数学偉人伝」は色々あるから、何もこれを読まなくてもいいのでは、と思う。

が、数学史はおもしろい。
これほど人類の「知識を蓄え、次代に伝える」ということの凄さを実感できるものはないんじゃないか?
普通の世界史、日本史なんて、「歴史は繰り返す」、じゃないけど「いつの時代も基本的にヒトのやること・考えることは大差ない」としか思えないことが多い。
その代わりばえのなさは、ある意味、生物学的にはあたりまえだけど(数千年単位じゃあ、ヒトの生得的な認知能力はほとんど変わらないから。数十万年オーダーなら別だけど)、その点、数学史では数百年前の天才が難渋した問題を、今の高校生が簡単に解けてしまう、というのはすごい。

中学や高校の数学の授業の一番最初に、こういうことをやるのはいいんじゃないかな。
昔の人がものすごい労力をかけて解いていた問題を同じ方法で解かせた後、今の代数幾何や解析学を使えば、こんなに簡単に解けるぞ!と見せるのはいい刺激になると思うんだけど…

とりあえず、〈2〉まで読んだところでは「この作者はガウスがに心酔している」ということをひしひし感じる(ガウスの数学上の業績もすごいんだろうけど、必要以上に好意的な気がする)。
あと、貧困の天才、アーベルは本当に白皙の美青年。肖像画見てびっくり。
それから、この本を読んで、整数論の難しさと魅力っていうのが少しわかった。
フェルマーの最終定理を筆頭に、整数論の問題は、問題自体は非常にわかりやすい。
でも、問題を解くのはものすごく難しい。多分、努力だけでなく、天才的なひらめきや直感が最も必要とされる分野かもしれない。
でも、だからこそ、天才達が取り憑かれるのかもね。
問題自体はわかりやすいから、素人でもとっつきやすいし、そういう意味でも魅力的。
最近話題になった、博士の愛した数式も、出てきてたのは整数論だったし。

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この記事へのコメント

サトル
2005年04月16日 07:29
Nouko博士は修士課程から入ったから未経験だと思うけど...
東京工□大学の学部入試、数学には整数問題が出される傾向があった(少なくとも十年位前)。
問題文は、たった一行なんだけど...なかなか難しかった記憶があるなぁ。
数学
2006年05月10日 12:32
 ガウスの最小二乗法なんて、人口知能の教師データとの差を測るのに使われていて、実用的だなと思います。
 アーベルが、梅村浩さんの「楕円関数論」を知っていたら、五次方程式も解けたのに、かわいそうだなと思います。でも、べき根で解けないのを示したアーベルの御陰で、さらに複雑な数で表そうと言う動きが出来たので、やっぱりアーベルは偉い。
 コーシーの積分定理も、何でも2Πiにして、難しい式も簡単に解くので、すごい発見ですね。

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