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zoom RSS 【研究】 「ティーンズの脳の驚異」はヒトだけなのか?

<<   作成日時 : 2011/10/21 10:15   >>

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ナショナル・ジオグラフィック誌の最新号に載っていた「ティーンズの脳の驚異」という記事はなかなかおもしろかった。

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気まぐれで衝動的、新しいものに目がなく、欲しいものを手に入れるためには危険も顧みない。10代の若者たちはなぜ、こうした親を悩ませるような行動を取るのだろうか?

最近の研究によって、思春期の若者の脳内で、情報伝達を高速化するための大規模な“改修工事”が進むことがわかってきた。若者たちの行動は、この脳の発達過程と深い関係があるという。研究者の中には、若者の無謀な行動が人類の発展に大きな影響を及ぼしたと考える人もいる。

(ナショナル・ジオグラフィック, 2011, 第17巻10号)

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というのは、ヒト限定の現象なのか??
霊長類(やもしかしたら他の哺乳類)でも同じようなことが起きているのでは??

少なくとも類人猿では、ワカモノ期は生涯の中で最も社交的で、時として「危険も顧みない」。
ワカモノ期に、類人猿のメスが母親の元を離れるのは、かなり「危険」な(リスクの高い)行動だと思うけど、ごく少数の例外をのぞいて、ほとんどの個体は生まれ育った場所から旅立って新しい土地へ向かう。
チンパンジーの雄は生まれた群れに留まるけど、ワカモノ期に群れの他のメンバーに挑戦し、群れ内での順位を上げていく(挑戦が失敗すれば、痛い目に遭うのに)。

動物のワカモノが母親(生まれ育った群れ・土地)から離れて移動していくのは、「繁殖相手を求めて」と説明されることが多い。
「若者の無謀な行動が人類の発展に大きな影響を及ぼした」ように、動物のワカモノも脳内での「大規模な“改修工事”」の影響で無謀な行動をおこし、結果としてそういう「無謀なワカモノ」が多くの子孫を残せたのかもしれない。

類人猿のワカモノは、気まぐれだし、(成熟したオトナに比べれば)衝動的、新しいものも好き。
脳の発達は、ヒトと類人猿で共通している部分も多々あるのだから(もちろん、ヒト独自の部分もあるけど)、ワカモノの脳内で起きる「大規模な“改修工事”」が、ヒトで新たに始まったというよりも、その基礎は類人猿(霊長類)にあると考えた方が自然な気がする。
きっとすでに同じようなことを考えて、研究しているグループがいるんだろうなぁ。
でも大脳の発達の研究は、サルよりも成長が早いネズミなどを使う場合が多いらしい(大脳の「機能(特に高次機能)」については、サルもよく研究対象になるけど)。
サルは成長が遅いから、発達の研究をするには時間がかかる=成果が出るまで時間がかかる。
最近の成果至上主義では、この手の長期研究に取り組むのは難しいかも。


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コメント(3件)

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純粋に個体としても種族としても可能性を拡張する時期が必須なのではないのですかねー?そうするとたぶん人間以外もあるのかなー。知りたいですね。
では大人になっても無茶をしたがるのは生物的に…えーとコメントする資格が無い。
アオキ
2011/10/21 19:53
「では大人になっても無茶をしたがるのは生物的に…」って、ご名答♪
 まさに不倫で身を滅ぼすヒトなども結局、遺伝子という得体の知れない分子に操られた挙げ句…というコトでしょうかね。
 ここのオランウータン学者の大先輩にあたる竹内久美子さんの著作類が、理論的に補強される流れにあるワケで…ってアオキさんの論点と全然ちがう???
Satoru
2011/10/22 03:41
「大人になっても無茶をしたがる」のが(他の動物と比べた時の)ヒトで際だつ特徴なのかもしれませんね〜

不倫は一夫一妻の鳥(鳥類の8割は一夫一妻)でもよくあるし、「成功」するにはそれなりに努力して慎重に振る舞わなければならないので、「無茶」とは言い難い気もします。

そういえば、「なぜヒトはオトナになっても遊ぶ(スポーツ、芸術、ゲーム等々)のか?」、「オトナになっても『遊ぶ』のがヒトと他の動物の大きな違いである」といった議論も、人類学ではあります。
「ホモ・ルーデンス(遊ぶ人)」(ヨハン・ホイジンガ 著)という有名な本もあるぐらい。
以前、SMクラブの研究していた文化人類学者と、一緒に仕事したことがありましたが、彼女の研究もホイジンガの思想が、ベースになっていました。
個人的には、「遊び」や「SMプレイ」というようなものの方が、「大人になっても無茶したがる」ヒト特有の行動という気がします。
nouko
2011/10/22 21:59

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