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zoom RSS 【書籍】セックスの人類学

<<   作成日時 : 2009/04/09 17:31   >>

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以前にもちらっとお知らせしていた本ですが、ようやくAmazonでも予約受付が始まったようです。

「セックスの人類学 (シリーズ来たるべき人類学)」
奥野 克巳, 椎野 若葉, 竹ノ下 祐二 (編集)
春風社、2009年






以下、参考までに目次を掲載
たんなるエスノグラファーの日記より転載)

目次
序 「セックスの人類学」手ほどき 奥野克巳
第I部 セックスの霊長類学/人類学
1 ニホンザルのセックス〜同性愛行動から見えてくる「能動的受容性」 竹ノ下祐二
2 ケニア・ルオ社会の「儀礼的」セックスとは 椎野若菜
第II部 セックスと社会
3 セックスをめぐる葛藤〜オランウータンを中心に 久世濃子
4 セックスをめぐる男性の「不安」〜パプアニューギニア・テワーダ社会から
5 男が戦いに行くように女は愛人をもつ〜
  南部エチオピアの父系ボラナの結婚と婚外のセックス 田川玄
第III部 生殖から遠いセックス
6 ヒジュラとセックス〜去勢した者たちの情交のありかた 國弘暁子
7 「遊び」としてのSMプレイ〜「おんなのこ」の視点から 熊田陽子
第W部 セックスと身体
8 性器の正規利用とは?〜鯨類のセックスのユニークさを概観しつつ 篠原正典
9 セックスと性具〜プナンのペニス・ピン 奥野克巳
10 越境としての「性転換」〜「性同一性障害者」による身体変工 市野澤潤平


個人的におすすめなのは、「7 「遊び」としてのSMプレイ〜「おんなのこ」の視点から」。
SMにおける、おんなのことお客さんのコミュニケーションの重要性、繁殖行動であるはずの性行動が「遊び」「快楽」に転換されている様に、人間と動物の性行動の違いが浮き彫りになる。
一方で、プレイにまつわる「危険性」に動物全般にも通じる、「セックスと攻撃は紙一重」的な危うさが凝縮されていて、本当におもしろい。
動物の性行動でも、威嚇や攻撃から転換された行動が求愛行動に含まれていたり、求愛行動が失敗すると攻撃や逃走が起こったり…と、危険と隣り合わせ。
SMも下手をすると命に関わったり、拷問や暴力にしかならないような行動を、初対面の見ず知らずの人間と行う。
でもコミュニケーションによって、そんな危うい行動が「快楽」「遊び」になる。
人間の言葉によるコミュニケーションの威力をまざまざと感じさせる話で、本当におもしろい。


「8 性器の正規利用とは?〜鯨類のセックスのユニークさを概観しつつ」もトリビア満載でおもしろい。
 セミクジラの性器は「体重の数%に達する精巣重量、体長の10%を超えるペニス長」
 「死んでしまうとペニスをコントロールする筋肉(陰茎牽引筋)が弛緩し、ペニスがだらしなく体外に出てくる」
等々。


私としては、ようやくオランウータンの雄の二型成熟の話を、きちんと日本語でまとめた文献を出せたのがうれしい。
オランウータン、動物としては結構メジャーな方なのに、あのおもしろい二型成熟の話が日本語でちゃんと読めないのは、本当にもったいないと思っていたので(どんな人に話しても一番ウケがいいオランウータンの話なのに)。
自分のオリジナルの研究ではなく、先人達の積み重ねた成果だけど、多くの人に知ってもらいたい話です。
「人生にたった一度の変身、あなたはいつしますか?」

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「性の人類学」シンポジウムのプログラムを見ててもそうだけど、
椎野若菜、久世濃子、熊田陽子…と続くと、
なんか本名ぢゃないかのような錯覚をうけますね♪
(…とはいえ全員本名なのですが)
Dr.Satoru
2009/04/09 23:39
お小遣いあげるからメールしておいで(*´ω`)☆ http://ktjg.net/
にゃん
2011/11/21 03:09

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