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zoom RSS 【読書】ホモ・フロレシエンシス

<<   作成日時 : 2008/09/18 21:19   >>

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最近(といっても1ヶ月前)読んで、なかなかおもしろかったので、紹介します。


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人類の進化はなんでこ ...
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じつは私が調査地で植物の同定を頼んでいる人が、この本の舞台のフローレス島出身(男性だけど小柄)。
海辺の村の出身で、ボルネオの熱帯雨林に比べれば、全然植物がないに等しい土地で育ったのに(本人談)、マレーシアに来てから学校&独学で勉強し、現在はイギリスのキューガーデンの為に標本も集めている。
昔(ホモ・フロレシエンシスが世間を騒がせるより前)に彼の故郷だというフローレス島を、地図を見ながら教えてもらってことは、ずっと印象に残っていた。
だからホモ・フロレシエンシスのことが話題になり始めた時も「あの島だ!」とすぐにわかり、彼の姿を重ね合わせながら、この本を読みました。

どちらかというと、発掘調査や著者自身の研究テーマそのものより、色々な分野の研究者を集めて、プロジェクトを立ち上げていく様子や、大学間協定を結ぶ話、インドネシアのLIPIが横やりを入れてきた話などが、自分のマレーシアでの経験と引き比べながら読めて、おもしろかったというか、共感できました。

でも個人的にこの本で一押しなのは、下巻巻末の馬場先生の解説です。
おそらく原著にはないだろう、この解説のおかげで、ある意味、この訳書は原著以上に価値あり、と思いました。
成果を求めてごり押し、時には傍若無人な振る舞いをする欧米の研究者に対して、インドネシア側の研究者が頑なな態度をとることも理解できる、という両側を知っていて、かつ日本人という立ち位置だからこそ言えること(見える部分)の解説が、よかったです。
「新種の人類 vs 病気のホモ・サピエンス」論争の背景にも納得。

じつはホモ・フロレシエンシス、オランウータンともちょっと関係があります。
オランウータンの頭骨を亜種間・種間で比較した論文(Taylor & van Schaik, 2007)で、「Pongo pygmaeus morioの雌の脳容量が他の亜種より有意に小さないのは、低栄養の環境への適応かもしれない。(脳容量が小さい)ホモ・フロレシエンシスの進化を考える上でも、興味深い結果である。」という考察があります。

まあ最近、特に欧米では猫も杓子もホモ・フロレシエンシスで、何でもかんでもホモ・フロレシエンシスに結びつけようとする研究者がいるらしいけど(この前、とある人類学の研究者に教えてもらった)、まあオランウータンの話はこじつけといえばこじつけだけど、系統関係や地理的な関係を考えると、十把一絡げに否定するほどでもないかな、と個人的には思っています。




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